高齢者のむくみについて

ご利用者の皆さまがからだの悩みごとで多いことがが足の浮腫み(むくみ)です。さわらせて頂くと足の底まで厚みのある方やももの上の方までむくんでいる方もおられます。

当然医療機関にかかり服薬をしている方々ですので、経過をみていくことが大切ですが、デイサービスでおこなう運動や日ごろから行う運動で浮腫みの解消を図れる場合がありますのでまとめてみました。

どんな原因でむくみはおこるの

基本的に高齢者の浮腫みは、身体の老化や病気などによる循環器系の障害によって起こる場合が多く具体的には、以下のような原因が考えられます。

  1. 血管やリンパ管の損傷:高齢になると血管やリンパ管の柔軟性が低下し、壊れやすくなります。これにより、血液やリンパ液が血管やリンパ管の外部に漏れ出て、組織に水分がたまって浮腫みを引き起こすことがあります。
  2. 心臓や血管の病気:高齢になると、心臓や血管に病気が生じることが多くなります。心不全、動脈硬化、高血圧などは、血流量が減少したり血管の柔軟性が低下することによって、浮腫みを引き起こすことがあります。
  3. 腎臓の病気:腎臓が機能不全になると、余分な水分や塩分が体内にたまって、浮腫みを引き起こすことがあります。高齢になると腎臓の機能が低下することが多いため、この原因も考えられます。
  4. 食生活や運動不足:高齢になると、食生活や運動不足によって、代謝が低下し、水分や塩分の代謝が悪くなることがあります。これにより、浮腫みを引き起こすことがあります。

高齢者の浮腫みは、上記のような原因によって引き起こされることが多いです。しかし、個人差があり、病気以外にも、環境や生活習慣などによっても影響されることがあります。適切な治療や生活習慣の改善により、浮腫みを予防することができます。

どんな運動がいいの?

次にむくみを運動で解消する方法について説明します。

  1. ウォーキング:ウォーキングは、低負荷で行える有酸素運動であり、下半身の筋肉を刺激することで、血液循環を促進し、浮腫みを改善することができます。高齢者にとっては、負担が少なく、安全に行うことができるため、おすすめの運動です。
  2. 水泳:水中での運動は、体重が浮力によって支えられるため、関節への負荷が少なく、運動効果が高いとされています。また、水圧によって血液循環が促進されるため、浮腫みを改善する効果があります。ただ、要介護者がプールを利用できるか、という課題はあります。
  3. ストレッチ:筋肉の伸ばし運動であるストレッチは、身体の柔軟性を高めることで、血液やリンパ液の循環を促進する効果があります。特に、下半身のストレッチを行うことで、浮腫みの改善に効果的です。
  4. 立ち上がり運動:椅子から立ち上がる運動は、下半身の筋肉を刺激することで、血液やリンパ液の循環を促進し、浮腫みを改善する効果があります。また、バランス感覚や歩行能力の向上にもつながるため、高齢者にとっては特に効果的です。

以上のように、運動療法は高齢者の浮腫みを改善するための有効な手段の一つです。しかし、高齢者の場合は体力が低下していることが多いため、適切な運動量と休息を取ることが重要です。また、医師の許可を得てから行うようにしましょう。

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